東大卒無職が働かずに生きるブログ

東大卒が感じた社会の厳しさを綴るブログです。開発したサービス(フリマルっていいます)の話もちょくちょく

退職表明

ついに今日上司に退職すると宣言してきた。

 

午後10時。時刻通り待ち合わせ場所に到着した私は、携帯で上司を呼び出そうとした。

 

……。

 

出ない。

 

しばらくすると向こうから折り返しの連絡があった。なんでも、待ち合わせのことを忘れていて、個人的に病院に行ってしまったので、かなり遅れる、と。

しかたがないので、私は近くの書店で時間をつぶすことにした。なんとも言えない気持ちだ。私にとっては一大事なのだが、上司にとっては取るに足りないできごとなのだろうか。……しかし、そうであったほうが気が楽な気もする。

 

時間つぶしに選んだ書店はかなり大型で、大学の教科書も置いてあった。なので私は院試の勉強がてら、昔線形代数の授業で使っていたのと同じ本を探し出して立ち読みしてみた。

当時はわかりにくくてクソみたいな教科書だと思ったが、今読み返してみるとかなり丁寧に書かれていることがわかった。意外な発見だった。ほかには、ウシジマくんを立ち読みして暗い気持ちになったりした。

 

そのようなことを繰り返すこと一時間半。ようやく上司が到着した。なんでも、胃腸系に問題があり、今日は検査結果を聞きに行ったのだとか。我々は内視鏡検査の辛さについて語り合ったりなどしつつ、会議室に向かった。

 

上司に、私は胸の内を正直に話した。大学院に進学すること。上司は意思がかわることがないかどうか確認しただけでとくに引き留めたりしなかった。総務の人間も色々書類を渡したりしてきたが、淡々と必要事項について質問したり説明したりするだけで、本当にやめるのか?といった質問すらない。

この職場らしいと思った。すべてが、システムの流れ通り行われていく。そこには、個人的な感情・関心はほとんど介在しない。ここの人間の関心ごとというのは、事務手続きだけだ。今回、もっとも問題となったのは、私が現在よく鬱症状で休職中の為、今退職届を受け取ってしまうと、「病気によって判断能力が失われた状態で退職を願い出た可能性がある」と手続き上判断されうるのではないか、という点だった。その点についての確認のために、拠点二か所で電話リレーが行われ、それに約1.5時間を要した。

 

直前に上司に昼飯として1600円ほどのカキフライ定食をおごってもらったことで、一ミリだけ職場に名残惜しさのようなものを感じていたが、このやり取りのしょうもなさを見て、心から退職してよかったと思えた。

このような手続きにずっと追われ、時間を浪費し、ミスすれば大問題というのがこの職場であるのだ。私は仕事内容に何の意義も感じられず、仕事中の私はただのリビングデッドだった。それが週5日、9時間。

 

まったくばかげている。

 

退職の様子はまた書いていくとして、今日やった勉強でも書いておいて終わりにする。

今日は実対称行列を直交行列で対角化することで、二次形式を標準化することを学んだ。これは中々面白かった。