東大卒無職が働かずに生きるブログ

東大卒が感じた社会の厳しさを綴るブログです。開発したサービス(フリマルっていいます)の話もちょくちょく

「東大」の肩書は本当に就職に有利か

こんにちは。せり沢です。

 

……今日は、東大生の就活事情について書こうと思う。


「東大生って勉強はできるけどバカだよね」

 

って意見はよく見かける。
これは、要するに「学校のお勉強はできても、仕事ではあいつら使えないぜ!」という主張だ。

どんだけ数学ができたところで、実際の仕事ではなんにも役に立ちませんよ~~~ワロス!  みたいなことを言ってるおじさん・おばさんはいっぱいいる。

 

それとはまた別の話だが、大学としての東大の評価も下がっているらしい(大学ランキング的なやつ)。もしかしたら、「勉強だけのバカ集団」から「研究・教育面でもやばい大学」になり下がってしまっているのかもしれない。


しかし、こんなことをネットに書くと、すかさず東大を崇拝する謎の勢力が現れて

 

「低学歴の僻み乙w」
「いとこが東大生だけど、あいつらマジで頭良すぎてやばいよw」

 

などと擁護しだすのがよく観察される。

 

「東大」というのはある種の権威みたいだ。
少なくとも日本においては。

批判する方も擁護する方もなんだかんだ東大が好きなのだろう。
ある意味東大は人気者である。


その証拠に、東大生にフォーカスしたテレビ番組(さ○まの東大方程式とか)をよく見かけるではないか。

他大の場合だとそういう特集が組まれるのをまず見かけない。
これは、テレビ局の人たちが「とりあえず東大に関連付けとけば視聴率とれるんじゃね?」と判断しているということである。
ぶっちゃけこのブログも少しでもアクセス数を稼ぐためにタイトルに「東大」が入るようにしているのである


人気者(?)の東大生であるが、肝心の就活ではやはり強いのだろうか。

 

 

去年、東大生として就活してた私がズバリ結論をいおう。

 

 

 

 


ぶっちゃけ早慶とほとんど変わらん。以上。

 

 

就活では、学歴で優遇されていると感じる場面は結構あった。
一瞬の気の迷いでプレエントリーしたものの、すっかり忘れ去ってた企業から、

「説明会ほんとは席埋まりかけなんだけど、来てくれるなら特別に席空けてもあげてもいいよ?」

的なことを遠まわしに連絡されることもあった。

 

また、実際に内定した企業の人事の人からそれとな~~く、
ぶっちゃけ高学歴を優遇している」と打ち明けられたこともある(確かにその企業の内定者は高学歴ばっかりだった)。

実際、これらの企業をネットで調べてみると、「あそこは学歴フィルターあるよ」と噂されているところばかりだった。当時はのんきに「意外とネットもあてになるもんだなあ」と思っていた。


そんなこんなで確かに優遇はされているのだが、だからといって東大生の就活が楽勝かというとそんなことはない。

 

説明会段階ではお客様対応なのだが、いざ面接となると途端に塩対応されるのである。
この辺は他大生も変わらないだろう。

 

そもそも初めから採る気ないでしょこれというレベルの無気力面接。


何を言っても、「へえ~、そうなんだ~」「ふ~ん」しかいわずにろくにこっちを見もしないおっさんたち。

 

じゃあそもそも俺なんで呼ばれたん??

 

という怒りがわき、就活を通じて嫌いになった企業はいくつもある。

 

周りの東大生にも就活がうまくいかずにヤバい感じになってたやつは何人もいるので、これを単に私の面接スキルの問題として片づける訳にはいかないだろう。


東大生も苦労しているのである。

結局私の場合は6社くらい受けて、

「就活続けんのもめんどいし、第一志望群受かったからまあええか」

くらいのノリでなんだかんだ入社はできたから良かったものの、就職留年した奴もごろごろいる。

まわりの早慶生をみてても、似たような状況なので、多分東大と早慶は就活市場においてそんなに価値に差がないと思う。

 

※ただ、就職留年する東大生というのは、基本的に「マジでどこにも就職できないやつ」ではない。東大生はいわゆる「いいとこ」に就職せねば、という意識が強いので有名な企業に入れなかった場合は、妥協して就職せずに来年再チャレンジする傾向にある。

 

 ちなみに就職できた組は、ほとんどがいわゆる大企業に入っている。商社、マスコミ、メーカー、金融、省庁etc……

 

就活を終え、入社し、そして早くも退職した私は今こう考える。


結局、就活という巨大なシステムの中では学生個人の優秀さなどはあまり関係がないのではないか。

 

というより、私が接してきた企業の人事たちは、そもそも本当に優秀な人材を採ろうという熱意がないように見えた。

採用した学生が社内でどんなパフォーマンスを発揮するかなど興味もない。
その頃にまだ自分が人事部にいるかもわからないし、その会社に居続けている保証もない。

 

とにかく、


「主催した説明会に東大生が○人来ました!早慶は○人来ました!」

みたいな分かり易く、すぐ評価される「成果」を求めているだけだ。

 

一方そういう「ノルマ」がない中堅以上の職員は個別面接にて「フィーリング」「相性」「コミュニケーション能力」といった全くよくわからん要素によって学生を偉そうに評価した気になっているのだろう。

私の印象にすぎないが、こういう傾向は日系の伝統的な大企業ほど強い気がした。

 

今日の所はこのへんにするが、就活に関してはまた色々書いていきたい。

いずれにせよ、進学校の厳しい競争にさらされて疲弊しながらも、東大を目指す価値があるのかというとかなり疑問である。